概要
起源と伝承
キメラ、またはキマイラ(Chimera)はギリシャ神話に登場するモンスターである。小アジアのリュキア地方に棲息し人々に災厄をもたらしたとされる。父は万物の父テュポーン、母は怪物エキドナであり、ケルベロスやヒュドラとは兄弟の関係にある。
英雄との戦い
この怪物は英雄ベレロポーンによって討伐された。ベレロポーンは天馬ペガサスに乗り、空中からキメラを攻撃した。彼は槍の先に鉛の塊を付けてキメラの口内へ投げ込んだ。吐き出される火炎によって鉛が溶け、喉を塞がれたキメラは窒息して絶命したと伝えられている。
形態
複合的な身体
キメラの最大の特徴は複数の動物が融合した異様な外見にある。一般的には身体の前部がライオン・中部がヤギ・後部がヘビ(あるいは竜)の姿をしている。これらは単にパーツが混ざり合っているのではなく、それぞれの動物の頭部が独立して存在している。
三つの頭部
胴体からはライオンの頭部だけでなく、背中からヤギの頭部が生え出している。さらに尾の部分は凶暴なヘビになっており背後の敵を威嚇する。この特異な形態は、現代において「複数の遺伝子を持つ個体」を指す生物学用語「キメラ」の語源となった。
特徴
火炎放射
キメラは口から凄まじい火炎を吐き出す能力を持つ。この炎はあらゆるものを焼き尽くし、周囲の家畜や農作物を壊滅させた。一説にはライオンの頭だけでなくヤギの頭からも火を吹くとされている。
凶暴性と機動力
ライオンの剛腕とヤギの強靭な脚力を併せ持ち、地形を問わず素早く移動する。近接戦闘では鋭い爪と牙を用い後方のヘビは毒で追撃を行う。死角のない攻撃性能と遠距離からの火炎攻撃により、当時の人々からは無敵の怪物として恐れられた。
よく似たモンスター
- マンティコア
- 鵺


