概要
牛鬼(ぎゅうき、うしおに)は海に住む妖怪である。非常に獰猛で、海岸に現れては人間を襲うとされる。西日本に広く伝承が残っており、姿や特徴も様々な亜種が伝わっている。
形態
牛と鬼を合わせたような頭と、蜘蛛のような胴体を持つ姿がよく知られているが、頭が牛で体が鬼というミノタウロスに近い姿をしたものもいる。また、人間に化けることができるものもいる。
特徴
- 物凄い怪力を持ち、好んで人を食い殺す凶悪な妖怪である。残忍かつ執念深い性格であり、狙った人間をどこまでも追いかけるという。
- 太平記には源頼光(みなもとのよりみつ)と牛鬼の対決が描かれている。これによると、頼光の部下と戦って右手を失った牛鬼が復讐に現れたが、頼光は名刀・鬼丸国綱をもって牛鬼の首を切り落としたとされている。
参考文献
- 多田克己「幻想世界の住人たちIV」(2012) p.231-236