概要
吸血鬼(Vampire、ヴァンパイア)は人間の血を吸うアンデッドモンスターである。狼男やフランケンシュタインと並んで、ホラー映画の題材となり有名になったモンスターの一つとして知られている。
形態
赤い瞳と鋭い犬歯を持つ、黒ずくめでマントを羽織った紳士・淑女という姿が一般的なイメージである。しかし本質的には不定形であり、様々な姿に変身することができる。
特徴
- 人間を襲い生き血をすすり養分とする。血を吸われた人間も吸血鬼になってしまうという。
- コウモリや狼などの動物に変身したり、霧や液体のような姿になったりすることができるため気づかれずにどこにでも侵入できる。
- 弱点には日光、ニンニク、十字架、銀などがある。
- 不老不死の存在だが、首を切り落とすか、心臓に金属の杭を打ち込むことでひとまず退治できる。しかし、完全に消滅させるには体を焼いて灰にしてしまわなければならない。
- 人間との間に子供を作ることがある。人間と吸血鬼の混血児は「ダンピール」と呼ばれ、吸血鬼を殺す能力に長けている。
著名な吸血鬼
映画や小説で有名な吸血鬼としては以下が挙げられる。
- ドラキュラ
- カーミラ
吸血鬼のモデルとなった人物
実在した人物で吸血鬼のモデルになった人物は下記のとおりである。
- ヴラド・ツェペシュ(串刺し公、ドラキュラ伯爵)
- バートリ・エルジェーベト(血の伯爵夫人)
「吸血鬼」と呼ばれた殺人鬼たち
実在した凶悪な殺人鬼の中には「吸血鬼」とあだ名された者もいる。代表的な人物は下記のとおりである。
- ペーター・キュルテン(デュッセルドルフの吸血鬼、ドイツ)
- フリッツ・ハールマン(ハノーファーの吸血鬼、ドイツ)
- ジョン・ヘイグ(ロンドンの吸血鬼、イギリス)
参考文献
- 健部信明と怪兵隊「幻想世界の住人たちⅠ」(1988)p.57-60
- 吸血鬼 – Wikiwand