概要
ヴリトラ(Vrtra)は古代インドの聖典「リグ・ヴェーダ」に登場する邪悪なドラゴンである。その名は「天地を覆い隠す者」を意味する。軍神インドラとは宿敵の関係にある。
形態
途方もなく巨大なドラゴンの姿をしている。
特徴
- 巨大な体で水をせき止め、干ばつを発生させて人々を苦しめた。
- ヴリトラとインドラは和平条約を結んだことがあった。このとき、ヴリトラは「木、岩、武器、乾いた物、湿った物、ヴァジュラ(※インドラの武器)のいずれによっても傷つかず、インドラは昼も夜も自分を殺すことができない」という条件を勝ち取った。しかし、インドラは明け方に泡を使ってヴリトラを攻撃し殺害した。
- ヴリトラとインドラの対比は乾季と雨季の比喩だといわれている。