概要
トロール(Troll)は北欧に伝わる巨人の一種である。その姿や性質は地域によって大きく異なる。もともとは自然界の強大な力を象徴する怪物として恐れられていたが、後世の童話では間抜けで人間に騙される存在として描かれることも多い。
生息地と社会
主に深い森や荒れ果てた山の中に住んでおり、太陽の光を嫌うため洞窟や地下を根城にしている。基本的には単独で行動するが家族単位で生活することもある。人間との接触を避ける傾向にあるが家畜を盗んだり旅人を襲ったりすることもある。
形態
醜悪な容姿
体格は非常に大きく筋骨隆々としている。皮膚は岩のように硬く毛深いことが多い。鼻は長く垂れ下がり耳も大きく不格好である。頭が複数ある個体も存在するといわれる。
周囲への擬態
老いたトロールは体から木や苔が生えていることがある。動かずにじっとしていると岩山や大きな切り株と区別がつかない。この外見を活かして獲物が近づくまで静かに待ち伏せする。
特徴
驚異的な再生能力
トロールは非常に生命力が強く多少の傷はすぐに塞がる。物語によっては切り落とされた手足が再びくっつく描写もある。剣や弓矢といった物理的な攻撃だけで倒すのは困難である。
太陽光が弱点
太陽の光を浴びると体が石に変わるという弱点を持つ。そのため夜間にしか活動できない。夜明けまでに住処へ戻れなかったトロールはそのまま山の一部になると信じられている。
知能と性格
知能はそれほど高くなく直情的で、力任せに問題を解決しようとする傾向がある。一方で魔術を操ったり美しい宝物を隠し持っていたりすることもある。なぞなぞを好むといった知的な側面を見せる伝承も存在する。
雑学
- トロールは北欧神話に登場する「霜の巨人」の末裔とされる。霜の巨人の宿敵だった雷神トールを恨んでいるため雷が大嫌いだという。また、教会の鐘の音が雷に似ていることから教会も嫌っており、教会が住み家の近くに建つとそれを破壊しようとすることもあるという。
- かの有名な「ムーミン」はトロールの一種である。
参考文献
- 健部伸明と怪兵隊「幻想世界の住人たちⅠ」(1988) p.153-157


